展示予定の延期について

本年秋に予定していた[MANSIKKA antiquesさんとの二人展]につきまして、私の諸事情により、約半年後ろにずらした2026年の春頃の開催予定とさせていただきます。
大変恐れ入りますが、何卒ご理解の程よろしくお願い申し上げます。




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さて、どんな事情かと申しますと…
以下お恥ずかしい話ですが、精神的なキャパオーバーです。
単なる未熟者の話です。
 
 
 
常に展示予定は早め早めにお話を頂き、制作スケジュールを考慮した上で決定しているため、決して作品が用意できない というわけではないのですが…。「もっと良い作品にしたい」「もっと数も揃えたい」という作家として当然の欲求が、知らず知らずのうちに「ねばならない思考」として、ゆるやかに自分を停止させる強迫に変わっていたように思います。

「良い作品を作りたい」という思いは当然どんな作家にもあり、それを自らの中心に置き続けた創造が作家の矜持なのではと思います。そこに立ち返ったときに、私は、“自分の内世界から湧き上がるイメージを掬って絵に留める純粋さ”から離れていってないだろうか?と内省しました。

作家なのだからより良い作品を作らねばならないとは、もちろん変わらず思います。(それが仕事だから)
ですが感情ばかりが先行しても身体と目的と一致していなければ、思ったような結果として反映されず、ますます焦ることになります。
本年に入って、私はそのような本末転倒な状態に陥っていたと自認しました。本当にお恥ずかしい限りです。
そもそも焦るだけで作品が良くなるならそんな楽なことはないですね。

どの場所での展示も大切に取り組んでいますが、特に[MANSIKKA antiques]さんでの展示は、私にとって、作家としてより一層特別な思いを持っています。だからこそここに展開する作品は、ただ淡々と作業的にこなしたものでありたくない、と考えました。

「より良い作品を作る」、これを自分の中心に置き直し、じっくりと制作に向き合う時間を確保すべく、来年の春に延期と相成りました。
ご理解くださったMANSIKKAさんには感謝です。

延期させていただく分、前回の展示よりもずっと新鮮な展開ができそうと予感しています。その他の個展やグループ展も。